今日は、症状の回復とならんで大切な、お金の話をします。
うつ病や他の精神疾患で闘病中の方で、知らないなら非常に勿体ないです。
現在、うつ病とは無縁の日々を送っている方にとっても、万が一に備えて、知識だけは持っておくことをおススメします。
うつ病の治療は長期戦
うつ病と診断されて通院するようになると、長い期間通院することになります。
程度の軽いうつ病で、回復するまでに3ヶ月から半年。
そこから、薬を飲まなくても良いようになるまで、同じ期間が必要といわれています。
そのため、最短でも、半年から1年は、通院する必要がでてきます。
その際に、気になるのがお金の話です。
どのくらい費用がかかるのでしょうか?
その費用を軽減する方法はないのでしょうか?
普通の健康保険(自己負担3割)で医療費を支払う場合
僕の場合の医療費を試算すると、次のようになりました。
毎月、1万円越え!( ノД`)シクシク…
1万円もあったら何ができます?
美味しいものを食べにいったり、プチ旅行にいったり、服を買えたりと色々なことができますよね。
その間、お金が逼迫が原因で、好きなことを控えないといけないようになったとしたら、新しいストレスのもとになりそうです....
しかも、上記費用は、診察とお薬代だけです。
症状が回復してきて、デイケアやオフィスワークといった復職支援プログラムを受けるようになると、さらにお金が掛かることになります。
考えただけで、頭がクラクラしそうです。
自立支援医療で、自己負担1割にできるんです!
しかーし、安心してください。
自立支援医療制度を受けることで、自己負担を1割負担(*1)にすることができるんです。
ここでも、僕の場合を例にして、医療費を計算してみましょう。
本当に試算通りになってるの?
試算と、平成29年12月の医療費の明細をみてみましょう。
◆試算:¥3,640(月に4回通院する計算)
◆実際:¥4,490(月に5回通院した)
通院回数が試算より1回多いため、支払い金額が試算より多くなっていますが、4回目までだと、¥3,430でほぼ試算通りになっています。
1年間で¥87,000費用が軽減できます
蛇足かもしれませんが、差額を計算してみましょう。
一ヶ月あたり、¥10,920 - ¥3,640で、¥7,280円お得!
半年あたり、¥65,520 - ¥21,840で、¥43,680円お得!!
そして、1年間で、
¥131,040 - ¥43,680で、¥87,360お得になります!!!
(*1)自己負担1割
自立支援医療を認められれば、自己負担は1割となります。そのうえで、年間所得に応じて、月額の上限が定められます。
自立支援医療制度を受けるには?
これは、自立支援医療制度を受けない手はないでしょう!
自立支援医療制度はどうすれば受けることができるのでしょうか?
①対象となる病気は?
精神障害により、通院治療をうける必要があると認められる方が対象となります。
- うつ病、双極性障害等の気分障害
- 統合失調症
- 薬物による急性中毒または、依存症
- PTSD等のストレス障害
- パニック障害などの不安障害
- 知的障害
- 発達障害
- アルツハイマー病型認知症
- てんかん
などとなっています。
②申請の手続き
次に、この制度を利用する場合の手続き方法を書いていきます。
a)医師に診断書を書いてもらう
ここで、自立支援医療制度を受けるための診断書を医師に書いてもらう必要があります。
僕の場合、仕事を休職するために診断書を書いてもらっていたため、それが流用できればよかったのですが、そう上手くいかず、別に診断書を書いてもらう必要があります。
ブログをはじめる前に手続きしたため、うる覚えなのですが、保険適用外で¥3,000程度だったと思います。
b)地域の保健所へ提出する
医師より診断書を書いてもらえたら、必要書類をもって地域の保健所で手続きを行いましょう。
<必要書類>
- 医師の診断書
- 申請書(自立支援医療支給認定申請書)
- 住民税の課税証明書
- 健康保険証
- マイナンバー通知カード
- 印鑑
申請書は、特に難しくなく、名前、住所、制度をうけたい病院と薬局名を記載する程度だったと記憶しています。
c)自立支援受給者の受給者証(仮)をもらう
上記b)の手続きが無事すめば、窓口で、受給者証(仮)をもらえます。
僕が手続きした保健所では、下記用紙を頂きました。
正式な受給者証が届くまでは、この仮証明書を病院、薬局に提示することで、1割負担が適用されますので、無くさないようにしましょう。
d)自立支援受給者証が自宅に届く
上記b)の手続きがおわって、2~3週間たった頃に、書留で「受給者証」が届きました。
③自立支援医療制度をうけたらどこでも1割負担になるの?
上記①「対象となる疾患」を治療するための病院、薬局を申請書を書く際に1つずつ指定することになります。
そのため、1割負担を受けることができるのは、その申請書に記載した医療機関のみです。
ですから、歯医者で虫歯の治療を受ける、風邪の診察で内科を受診するといった場合は、いままで通り、3割負担となります。
④有効期限
自立支援医療制度は、1年間の有効期限があります。
1年以上、通院治療を受ける場合は、再度、診断書をもらうところから手続きを行う必要があります。
自立支援医療制度のデメリットはないの?
ここまで、良いことづくめのように書いてきていますが、自立支援医療制度を受けることで、復職、転職、ローンが組めないといったことに悪影響はでないのでしょうか?
調べたうえでのデメリットを書いていきます。
①復職への影響
特にありません。
僕はバカ正直に、職場へ報告しましたが、それによって退職を促される等の不利益は受けていません。
まぁ、これで退職を促してきたら、ブラックですよね...。
また、自立支援医療制度を受けていることは、医療機関と保健所内で厳重に管理されるらしく、会社に黙っていても口をすべらさないかぎり、バレルことはないでしょう。
②転職への影響
これは、僕は経験していないのでわかりません。
インターネットの知恵袋等で検索しても、特に不利益を受けることはないようです。
③クレジットカードは作れるの?
自立支援医療制度をうけてから、クレジットカードを2枚つくっていますが、ともに審査通過しています。
そのため、信用にキズがついて、クレジットカードがつくれなくなるということはありません。
④ローンは組めるの?
ローンは、僕は組んでいないので、わかりません。
こちらも、知恵袋等で検索する限り、特に不利益をうけることはないようです。
⑤デメリットはないということ?
僕が経験したことと調べた限り、デメリットといえるものはありません。
強いていえば、手続きに診断書の費用がかかることと、保健所まで足を運ぶ必要があることくらいでしょうか。
この2つは、メリットとして自己負担が減ることをおもえば、小さいデメリットだと思います。
まとめ
- 自立支援医療制度を受けることで、自己負担額が1割にできる
- 対象の病院と薬局は1つずつ指定できる
- 申請のための診断書に費用がかかる
- 自立支援医療制度をうけるデメリットは特になし
これで、お金の心配・不安も少しは楽になりますね。
「急がば回れ」ではありませんが、治療に専念して、焦らずゆっくり治療をすすめることで、1日も早い回復を目指していきましょう!
今日も、ありがとうございましたm(_"_)m