こんにちは、仮面うつです。
今、うつ病に対して世間の認知が広くなってきていますが、まだまだ不十分なところがあると感じています。
自分は理解しているよ!
という方もいらっしゃると思います。
では、
ウツと一言でいっても、「抑うつ状態」と「うつ病」の違いについて、わかりますか?
どの程度、回復したら治ったといえるのでしょうか?
こう質問してみたらどうでしょうか?
この2つについて、世界的に広く使われているチェックシートをご紹介いたします。
ベック抑うつ尺度(BDIーⅡ)
まずは、ご自分のウツ状態のチェックについてです。
アメリカの精神医学会による「精神疾患の診断・統計マニュアル」 の第4版(DSM-Ⅳ)の診断基準にもとづく、抑うつ状態の有無と、その程度を客観的に測る指標として開発されたチェックシート(以下、BDIーⅡ)です。
チェックシート内容は、下記図参照。
質問項目はぜんぶで21項目あり、すべてチェックしたい場合は、画像または、リンク先のURLをクリックください。
余談ですが、このチェックシート、ネットで検索すると、
「抑うつ評価尺度として、世界的に広くつかわれている」
とされていますが、わたくし、リワークで使用するまで存在すら知りませんでした(;^ω^)
初診で心療内科にかかったときも、DSM-Ⅳにもとづくチェックシートでチェックしましたが、今回紹介したものよりも、はるかに簡易的なものでしか検査されませんでした(;^ω^)
▶「抑うつ」、「うつ病」の目安は?
BDIーⅡで検査した合計値をもとに、自分がどの程度なのか?を客観的に知ることができます。
この検査では、正常~極度のウツ状態まで、6段階にわけて客観的に自分の状態を知ることができます。
▶「抑うつ」と「うつ病」の違いは?
僕が学んだ内容によると、
・辛いときもあるが、数日で解消している→ 抑うつ
・辛い状態が2週間以上継続している → うつ病
・2週間未満だが、生活・仕事にひどく支障をきたしている→ うつ病
という風に習いました(リワークで)。
仮に上記チェックで、17点以上となったとしても、それが一過性のものであったり、生活や仕事に支障がでていないのであれば、それは「抑うつ状態」だと言えると思います(素人解釈)。
社会適応能力評価尺度(SASS)
つづいては、回復の目安として使えるチェックシートです。
こちらも質問項目はぜんぶで21項目あり、すべてチェックしたい場合は、画像または、リンク先のURLをクリックください。
PDFが開きますので、そちらのP.6が該当ページとなります。
▶目安は?
こちら、BDIーⅡとは違い、点数が高いほど回復しています。
引用した論文によると、
得点=平均36.6以上の方が復職されているので、
36点以上を復職目安としてもよいのではないでしょうか。
ただ、
終了時点での得点の高さだけではなく,変化量の大きさによっても復職の成否を予想しうるということが示された。
http://ssofas.com/wp/wp-content/uploads/2017/01/9a837f43da8b516e14001dac4f09b05d.pdf
と考察されていることから、一時的な得点の高さだけでなく、得点の変化量とあわせて回復したと判断される目安にする必要があると思われます(素人考え)。
定期的にチェックすることで、自分の変化がみえてくる
BDI―Ⅱと、SASSを紹介してまいりました。
ここで、わたくしの実施結果を公開いたします。
リワークに取り組みはじめてからの内容のため、休職から復職に至る目安、参考例として見て頂ければと思います。
▶BDIⅡの遷移
リワークに参加してから、6→4と2点改善しています。
今、僕の加点項目はこちらです。
- 落涙1点 → 涙もろい(昔から涙もろかったですが..)
- 睡眠の変化→ 以前より睡眠時間が増えた(平均5 → 6.5)
- 食欲の変化→ 食欲が増えた
- 性欲減退 → 年齢もあるんでしょうが。。。
この点数は、正常範囲内とされている点数ですし、上記4つで支障がでているわけでもないので、このままでいいかなと思っています。
▶SASSの遷移
リワーク参加時点より、35→46点と大きく改善しています。
実は、リワークに参加した時点で、
自分はもう復職できるんじゃね?
くらいに考えていました。
このSASSチェックをとおして、
「他人とのコミュニケーション」、「他者との関係」、「社会への参加度」が低いことを感じて、改善に取り組んできました。
具体的には、
を参考に、【挨拶+名前+ひと言】を付け加えたこと。
2点目は、
皿 あらい (id:aphoptosis) 君の名古屋来訪をキッカケにお会いさせて頂いたこと、多くの方々とのはてなブログおよび、Twitterでの交流等を通して、
自分もまんざらじゃないんじゃね?
と思えたことが大きかったと思っています。
僕にとっては、このブログが、リワークの一環でもありました(*^_^*)
ほんと、 皆さま、ありがとうございます!
(*- -)(*_ _)ペコリ
まとめ
うつ病の状態、回復の目安としてつかえるチェックシートを2つ紹介しました。
僕だけかも知れませんが、うつ病について取り上げているメディア、雑誌はいくつも目を通していますが、これらの2つは見たことも聞いたこともないものでした。
たまたまなのか、意図的に紹介していないのか?わかりませんが、いずれも精神医学会の専門家が策定して、用いられている内容です。
皆さんのウツ状態を知る目安、ウツに対しての理解を深める一助として使って頂ければうれしく思います。
おわり
今日もありがとうございました。
それでは、また。
でつノ