1月9日~11日は、十日えびす(通称:えべっさん)が全国で行われていると、今朝まで思っていた。
引用:兵庫県の十日戎(えびす祭り・えべっさん)兵庫県のえびす神社
この一文で、「そうじゃないの?」と共感して頂けるのは、生まれも育ちも関西在住の方だけだろう。それ以外の方にとっては、「は? えべっさん、何それ?」状態ではないだろうか?
1月10日の今日、「今日は、十日えびすだなー。名古屋だと、どこでえべっさんをやっているのかな?」とググってみるも、全然ないではないか(´;ω;`)ウゥゥ
それで初めて、えべっさんは、関西のみの神事だったことを知ったのだ。
そこで、今日は、関西以外の方向けに、えべっさんことについて、まとめていきたいと思う。関西の方にとっては、「何をいまさら...」感があるかも知れないが、改めて読んで頂いて、自らの常識の再点検と、僕のブログ記事の間違い探しをしていただければと思っている。
十日えびすとは?
毎年、1月9日~11日にかけて、関西地方を中心にして、七福神の一人、恵比寿(えびす)さまに商売繁盛を願う神事です。
七福神で、右手に釣り竿、左手に鯛を持ち、ゆたかな福耳、福々しいお顔をもった神様です。
恵比寿様には、逸話があり、生後3歳まで足腰が立たなかったため、流し捨てられてしまい、着いた場所が、兵庫県の西宮とされています。
この神様に似つかず苦労されたところから、貧しい農民から天下人となった豊臣秀吉や、貧乏で学歴のないところから世界的大企業を創設した松下幸之助などと重ねて、関西人の気質にあい、長く祀られることになっています。
また、関西では、神様のことを親しみを込めて、神さんとよんでおり、恵比寿様→恵比寿さん→えべっさんと呼ばれるようになっています。
十日えびすのうち、1月9日を宵(よい)えびす、10日を本(ほん)えびす・十日えびす、11日を残り福と呼んでいます。
福男えらび
1月10日、兵庫県西宮市の西宮神社で行われる「開門神事福男選び」では、開門の大太鼓のドラを合図に、約2000人が本殿に向かって走り抜け、一番乗りした人を「福男」として認定されて、神様のご加護を頂けるとされています。
この行事は毎年マスコミで取り上げられているため、ニュース番組等でご覧になった方もいるのではないでしょうか?
商売繁盛で笹持ってこい♪
十日えびすの期間中、えびす神社で流れているお囃子。
金色の鳥帽子(えぼうし)をかぶった福娘より、大判、小判、米俵、鯛などを笹に結んでもらい、縁起物を持ち帰るのだ。
そして、商売繁盛した暁にその笹をもって、お礼参りに参拝するのだ。
招福大まぐろ奉納
十日えびすを控えた、1月8日、兵庫県西宮神社で「招福大まぐろ奉納式」行われる。
この奉納式では、神職による祝詞、お祓いを受けたあと、「お金が身につくように」と願いながら、さい銭を大マグロに貼りつけていく。
関西以外で十日えびすに該当する神事はあるの?
以上、十日えびすについて、書いてきたが、関西以外で、恵比寿様をお祭りする神事はあるのだろうか?
調べたところ、時期は異なるが、えべっさんをお祭りする行事があったので、それを紹介しておく。
えびす講(全国の戎神社)
全国のえびす神社で、11月20日頃にえびす講として、五穀豊穣、大漁、商売繁盛を祈念したお祭りがとりおこなわれている。
また、長野では、長野えびす講煙火大会として、えびす講の神事にあわせて、盛大な花火大会がおこなわれている。
引用:
第112回長野えびす講煙火大会(長野県長野市)|花火大会2017 花火カレンダー - ウォーカープラス
熱田神宮(名古屋)
1月5日、初えびすとして、上知我麻(かみちかま)神社境内で、商売繁盛・家内安全を祈念したお祭りがおこなわれています。
(ご祭神)おとよのみこと、恵比寿様、大国様
十日恵比寿神社(福岡)
毎年1月8日から11日まで、「正月大祭」で商売繁盛・縁結びを祈念したお祭りがおこなわれています。
(ご祭神)恵比寿様、大国様
鷲神社(東京・浅草)
こちらは、恵比寿様ではなく、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)をお祀りしています。
毎年11月、商売繁盛、縁をたぐり寄せる、酉の市が行われており、えべっさんの笹のかわりに熊手が用いられているようです。
(ご祭神)天日鷲命、日本武尊
まとめ
- 十日えびすは関西地方のみの行事である。
- 恵比寿様をお祀りしている神社は全国にあり、「えびす講」として例年11月頃に行われている。
- 関東方面では、恵比寿様と違い、日本武尊をご祭神として、商売繁盛、家内安全、縁結びを祈念する「酉の市」が行われている。
皆さん、今年2018年も、商売繁盛、家内安全、良縁に恵まれて、幸せな一年を過ごしましょう。