まさか、自分がウツになるなんて!

43歳男性、会社員(SE)が、仮面うつと診断されるまでの経緯、治療方法、健康回復にむけてやっていることなどを紹介いたします。 自分はウツとは関係ないと思っている方に、是非読んでいただきたいです。

ストレス対策に認知療法のすすめ①(気分を安定させる効果が薬とおなじくらい期待できる)

先月より参加している、復職・就労支援プログラムで「うつ病の理解を深める」というプログラムがあり、数日にわたり以下の番組をビデオで学習しました。

ー勉強したビデオー

①NHK今日の健康「うつ病 あなたはまだよく知らない」(45分)

②NHK今日の健康「サインを見逃さない「うつ病」の対策」(90分)

③NHK今日の健康「家族・友人をうつ病から守る」(90分)

④NHK今日の健康「自分でできる!ストレス対策・認知療法のすすめ」(90分)

⑤NHK「福祉ネットワーク 集団認知行動療法」(30分)

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どれも勉強になったのですが、特に認知療法が参考になりました。

今日から数回にわたり、認知療法のすすめと題して、ビデオで学習した認知療法に対して自分なりの補足をつけくわえながら、自分自身が認知療法を行った結果を記事にすることで、ストレスで身体と心の不調に悩まされる方の手助けになればと願います。

 

 

認知療法とは?

日常生活を送っていると、様々な出来事、他人の言動に対して、認知(どう考えるか? どう受け止めるか?)しています。

その認知のあり方によって、人はストレスを感じてしまい、その後の思考や行動に影響がでていきます。 

そして、そのストレスが行き過ぎると身体や心の不調につながってしまうのです。

【心、身体、行動へのストレスのあらわれ方】

心(頭)→ うつ病、不安神経症、PTSD等

身体  → 胃潰瘍、狭心症、高血圧等

行動  → 拒食症、過食症、アルコール依存症等

 

あなたがストレスと感じている認知は、客観的なものなのでしょうか?

当然こう考えてしかるべきだ!と思っていることでも、他に考え方、受け止め方はないでしょうか?

 

認知療法は、認知のあり方に焦点をあてることで、気分を安定させる効果が薬と同じくらい期待できるとして注目されている、ストレス免疫療法なのです。 

 

現在、

①僕と同じようにうつ病で闘病生活を送っている方

②認知行動療法に興味があるけどくわしく知らない方

③うつ病等ストレス症状がでる前に予防対策したい方

にとって参考になればとおもっています。

 

これって、普通じゃないの?

客観的に物事をみることができているのかどうか?自分ではなかなかわからないですよね。

 

次に参考例をあげてみます。

似たようなシチュエーションになった場合、ご自分ならどう考えるか?

かたよっている考え方があるのかどうか?

考えながら読み進めてもらえることをおススメします。

 

【参考例】

Aさん、30歳、主婦。

夫と生まれたばかりの子供の3人くらし。

育児に追われ、眠れない毎日を過ごしています。

夫は、仕事が忙しく育児を手伝ってくれません。

ある日の夜、となり近所に聞こえてしまうほどの大声で、夫と大ゲンカをしました。

その日の夜、Aさんは、次のように考えました。

・夫は、わたしがちゃんと子育てできないと思っているに違いない。

・どうせ、そうよ!わたしになんか無理よ!

 

あくる日、道端でご近所さん数人が話しています。

そこに通りがかったAさんは、あいさつをしましたが、あいさつを返してくれませんでした。

その時、Aさんは、次のように考えました。

・私のことを噂していて、挨拶してくれなかったのだわ。

・子どものためには、ご近所づきあいは完璧にすべきなのに。

・わたしって、なにもかもうまくできないのよ。

・きっと誰も相手にしてくれなくなるに違いない。

・そうなったら、全部わたしのせいだ。

 

その後、Aさんは、子育て、夫婦関係、近所付き合いのことで不安の日々を過ごすようになり、憂うつ、頭痛、めまいといった症状に悩まされ、時々、寝込むようになってしまいました。

 

どうでしょうか?

よくあるシチュエーションだと思いますが、このなかに、かたよった考え方はあったでしょうか?

かたよった考え方があったとしたら、それはどこだったのでしょうか?

 

これが偏った考え方です。

偏った考え方は、全部で7つありました。

1つずつ、見ていきましょう。

 

心の先読み

1点目は、「心の先読み」です。

それは、「夫は、わたしがちゃんと子育てできないと思っているに違いない。」と考えたところです。

これは、「相手はこう思っているに違いない」と考える、心の先読みです。

子育てできないと思われているかどうか?は夫に確認したわけではないのです。

 

全か無か思考

2点目は、「全か無か思考」です。

それは、「どうせ、そうよ!わたしになんか無理よ!」と考えたところです。

これは、「もうダメだ」とささいなことも極端に受け止める、全か無か思考です。

 

感情的きめつけ

3点目は、「感情的きめつけ」です。

それは、「私のことを噂していて、挨拶してくれなかったのだわ」と考えたところです。

これは、「絶対こうだ」と考える、感情的きめつけです。

ご近所さんは、別のことで話し込んでいて、Aさんの挨拶に気が付かなかっただけかもしれないのです。

 

すべき思考

4点目は、「すべき思考」です。

それは、「子どものためには、ご近所づきあいは完璧にすべきなのに」と考えたところです。

これは、「必ずこうすべき」と自分を追い詰める、すべき思考です。

 

過剰な一般化

5点目は、「過剰な一般化」です。

それは、「わたしってなにもかもうまくできないのよ」と考えたところです。

これは、「いつも同様の結果になる」と決めつける、過剰な一般化です。

 

否定的予測

6点目は、「否定的予測」です。

それは、「きっと誰も相手にしてくれなくなるに違いない」と考えたところです。

これは、「きっとうまくいかない」と考える、否定的予測です。

 

自己関連づけ

7点目は、「自己関連づけ」です。

それは、「そうなったら、全部わたしのせいだ」と考えたところです。

これは、「自分のせいだ」といつも責任を感じる、自己関連づけです。

 

どうだったでしょうか?

お読み頂いている方のなかでも、このうち、何点かは、思い当たるふしがないでしょうか?

 

ストレスをためやすい人

次に、ストレスをためやすいとされている人の特徴をあげておきます。

①仕事を抱え込む

②責任感が強い

③細かいことにこだわる

④マイナス思考

⑤他人の言動に左右されやすい

⑥物事をきめつけてかかる

⑦自尊心が高い

⑧常に刺激をもとめている

 

これらの多くは、真面目、几帳面、将来を予測して行動している、人の意見に耳を傾ける、決断力がある、自分に誇りをもっている、向上心があるといった長所といわれる特徴ではないでしょうか。

こういった長所をもっている方々が、一歩間違えたら、うつ病をはじめとする身体と心の不調に悩まされる危険性をはらんでいるのです。

 

せっかく良い長所をもっているのに、そんなことになってしまったら非常に勿体ないと思います。

 

認知療法のステップ

例題を示しましたが、それでは、自らの受け止め方、考え方がかたよっていないかどうか?どのようにして見ていけばよいのでしょうか?

 

それには次のステップがあるといわれています。

1.自分自身の考え方のパターンを知る

自分自身が極端な考え方をしていないかどうか?自分自身を観察してみましょう。

①自分自身を観察する

②考え方のクセを知る

 

2.考え方の幅を広げる

当たり前と思っている考え方でも、他の考え方はできないかどうか?考えてみませんか?

①発想を転換する

 

3.問題への対処

簡単にできそうなことからアプローチしていきましょ。

 ①行動によって確認する

 

つづく。

 

今日は以上です。

明日、「自分自身の考え方のパターンを知る」するための方法と自分自身の事例を紹介させて頂きます。
www.kamen-utsu.com

 

それではまた、明日、お会いしましょう。

でつノ