昨日の記事へのブクマコメントで、多くの方がマインドフルネスに興味をもってらっしゃることを知りました。
マインドフルネスについては、書籍をはじめ、テレビ番組や雑誌でも紹介されているため、ご存知の方も多いかも知れませんが、いまだ、
「マインドフルネス? 瞑想みたいなもの?」
「宗教のように、洗脳、マインドコントロールとかされないの?」
「やってみたいけど、やり方がわからない」
「テレビ番組の内容をもとにやってみたけど、うまくいかない」
「うまくやるコツはあるの?」
といった疑問を抱えている方も多いのかも知れません。
ここでは、マインドフルネスをはじめて約5ヶ月継続している自分なりに掴んでいるマインドフルネスの目的、やり方、陥りやすい注意点、効能について数回にわたって書いていきたいと思います。
書いていく内容は、以前かいた「うつ病の症状がひどい時は「無理をせず」、脳みそを休ませてあげましょう」と似ているところがでてくると思いますが、お許しください。
マインドフルネスの目的は?
グーグル、フェイスブック、アップル、ゴールドマンサックス等、名うての企業が社員教育にマインドフルネスを取り入れており、仕事の生産性をアップさせる効果があるようです。
また、ノバク・ジョコビッチ、マイケル・ジョーダンといったトップアスリートもマインドフルネスを実践しているといわれています。
ジョコビッチの証言
「かつての私は、フェデラーやアンディ・マレーとは決して同格ではないことをよくわかっていた。今でも、サーブを失敗したりバックハンドをしくじったときに、自己疑念にかられることはあるが、一方で対処法もわかっている。
ネガティブな考えが浮かぶことをそのまま認めて、そのままやり過ごし、今の瞬間に集中するのだ。
あのマインドフルネスが、痛みや負の感情と向き合うのにとても役立っている。このおかげで私は本当に大切なものに集中できている。そして脳内でそんなネガティブな声の音量を下げることができている。」
(引用)ジョーダンもジョコビッチも実践 – マインドフルネス瞑想の手順と方法 – フィットネスオンライン-日本最大級のフィットネス/トレーニング情報サイト
上記例の詳細は、別サイトをはじめ、書籍や雑誌にゆだねるとして、ここでは、うつ病患者、「ぐるぐると考え事をしてしまいがちな」の自分にとってのマインドフルネスの目的を述べていきます
マインドフルネスの目的は、”脳を休ませること”
マインドフルネスを実践する目的は、”脳を休ませる”ことにあります。
みなさん、ひとつひとつの事を行うときに、集中して楽しめていますか?
たとえば、
「テレビをみるときはテレビに集中する」、
「食事をするときは、食事を味わう」、
「歩くときは歩くことに集中する」、
「仕事中はいま、やっていることに集中する」
「過去の失敗は、過去のこととして割り切れる」
「未来のことで、取り越し苦労をしない」
というふうな感じにです。
頭のなかが「過去と未来」のことで振り回されていた
僕の場合は、
「テレビを見ながら、この後、買い物にいかないとなー」と未来のことを考える
「食事をするときも、スマホの着信や、テレビに気をとられている」
「歩いているときは、この後の用事、仕事のことを考えている」
「仕事中も、上司から言われた言葉が浮かんできて心が落ち着かない」
「過去の失敗を、あれこれと悔いて自分で自分を責め続ける」
「未来のことに、必要以上に取り越し苦労をする」
といったように、行動と頭が不一致状態で、
頭の中が、”過去のことや未来のこと”で一杯になっていることが多かった人間です。
脳みそがオーバーヒートして、正常な働きができなくなる
もちろん、限られた人生を効率よくおくるため
には、未来のことを”先読み”することで、立ち止まる時間を短くして、シームレスに人生を送る方がよいでしょう。
また、同じ過ちを繰り返さないためにも、過去の経験を教訓として、成長していくことが求められているとおもっています。
ただ、この2つにとらわれすぎてしまうと、地に足がついていない状態で、頭のなかがオーバーヒートしているような状態になってしまい、正常な判断がつかなくなり、脳ミソの暴走状態がはじまってしまうのです。
脳みその暴走が、うつ状態を引き起こす
脳みそが暴走してしまった結果、「セロトニン」や「ノルアドレナリン」といった脳内神経伝達物質の伝達がうまくいかなくなることにより、脳内の血流量が異常となり、うつ状態、うつ病といった状態に陥ることになります。
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うつ病の原因は科学的にはいまだ解明されておらず、
①セロトニン、ノルアドレナリンが不足するのが原因だ(モノアミン仮設)
②上記①は間違いだ、脳内神経伝達回路の損傷が原因だ
とする2つをよく目にしていますが、いずれも脳みそが原因であることは間違いないようです。
マインドフルネスは、”今、現在”に意識をむけるトレーニング
それでは、脳みそが「過去や未来」にとらわれて暴走してしまっているなら、暴走を抑える必要があります。
どうやって、暴走を抑えればよいのでしょうか?
それは、
『”今、ここ”で起きていることに注意を向ける』
さらに、
『その時の感情、身体の感覚に対して、良い悪いといった判断を加えずに、ただ受け入れる』
ことです。
頭のよいみなさんから、
「そんなことで暴走が抑えられるのか?」
「怪しい!プラセボじゃないのか?」
「今を受け入れるだけで暴走を抑えれる理屈がわからない」
といった意見が聞こえてきそうです。
脳科学的にもストレスホルモンが減ることがわかっている
これは、僕も同じ疑問をもっていました(苦笑)
脳科学的に「今、現在」に意識をむけることで、ストレスホルモンである「コルチゾール」の数値が低くなることが脳科学的に検証されているようです。
そして、コルチゾールが減るということは、
「ストレスに強い脳=疲れづらい脳」にすることができるということのようです。
マインドフルネスには、うつ病の再発予防効果が投薬と同等の効果がある
マインドフルネスは、うつ病の再発予防としても効果的といわれています。
次の図をご覧ください。
うつ病の再発率の違いについて、①投薬治療を続けたグループ、②マインドフルネスを行ったグループでの再発率の違いを示したものです。
赤線:抗うつ薬を飲み続けたグループ
青線:薬をやめて、週2時間のマインドフルネスを行ったグループ
これを8週間、継続したあと、2年間にわたって各グループのうつ病再発率を追跡調査した結果、両グループの再発率に明確な差がなかったとのことです。
参考文献
*Kuyken W, Hayes R, Barrett B, et al. Effectiveness and cost-effectiveness of mindfulness-based cognitive therapy compared with maintenance antidepressant treatment in the prevention of depressive relapse or recurrence (PREVENT): a randominsed controlled trial. Lancet 2015; 386: 63–73.
とりあえずやってみる
半信半疑ながら、5ヶ月実践した自分としては、マインドフルネスを行う前とくらべてあきらかに、「過去や未来のこと」に振り回されることが少なくなっているのです。
そのため、理屈はともかく、「とりあえず、実践してみる」ことが大事だということです。
あとづけの理由となりますが、こんな感じなのかなと。
①脳みそが「過去と未来」のことにとらわれている段階
水を貯めたバケツに、手をつっこんでかき混ぜている状態。
バケツのなかの不純物と水が混ざり合って、濁った水となり、水面も波立ってザワついている状態。
②「今、現在」に意識をむけている段階
バケツから手を抜いて、おちつくのを待っている状態。
手を抜いたからといって、すぐには濁りはとれません。
また、水面の波立ちもおさまりません。
が、次第次第に、濁りが薄くなってきます。波立ちもおさまってきます。
③5ヶ月後の今
今でも、濁りはあります!
波立ちもあります!ダメじゃん...(´;ω;`)ウゥゥ
でもね!!
5ヶ月前とくらべたら、断然、濁りは薄いですよ。
水面の波立ちもおさまってきていますよ。
ということで、たとえが適切かどうかわからないのですが、
脳みそをバケツに張った水のようなものに例えると、過去や未来のことから距離をおくことが、脳みその波立ちを抑えることにつながっているんだろうなと実感しています。
今、ぼくが掴んでいるマインドフルネスの要点は以上です。
つづく。
今日は、ここまでとしておきます。
明日は、「マインドフルネスのやり方」、「マインドフルネスをうまくやるコツ」、「マインドフルネスの効能」について、長文にならない程度に書いていきます。
長文になったら、途中で区切るかも、、、、、。
まとめ方が下手くそでごめんなさい。
それでは、また。
でつノ
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