まさか、自分がウツになるなんて!

43歳男性、会社員(SE)が、仮面うつと診断されるまでの経緯、治療方法、健康回復にむけてやっていることなどを紹介いたします。 自分はウツとは関係ないと思っている方に、是非読んでいただきたいです。

競馬の功罪と、キタサンブラックが僕に教えてくれたこと。

競馬は、麻薬のようなものである。

 

1度でも、忘れがたい感動や、穴馬があたって大金が手に入る等の経験をすると、おなじ興奮と感動を得られることを期待して、ハマってしまう恐ろしい魅力をもって自分に甘いささやきをもって迫ってくるのだ。

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■競馬は魔物

ぼくは、自作の競馬予想ソフトを作成して利益を出したことがある。

作成した直後は、ソフトの作成ミスもあり、馬券のハズレを繰り返していたのだが、その都度、ソフトの修正と改良をくりかえすことで、徐々に的中するようになってきた。

そしてついには、ハズレ馬券代を帳消しにするほどの利益を出すまでにいったのだ。

 

利益がでるようになってからも、週単位でみれば、負ける日もあったが、1月単位でみていくと勝っている月が多くなり、予想ソフトを作成してよかったとほくそ笑んでいたのだが、こんな上手いことは、長く続かないのが世の常である。

次第次第にぼくの金銭感覚を狂わせていったのだ。

競馬をはじめた当初は、お小遣い程度の購入だったため、勝っても負けても数百円や数千円程度で、「お小遣いが増えた」や「お小遣いがなくなくなったー、ショック」等、かわいいものだったのだが、勝ちが続いてくると、数百円、数千円ではもの足りなくなってきて、数万円、数十万円の利益をもとめて数万円単位で馬券を買うことに抵抗がなくなってきたのだ。

今から思い返しても、あの当時の金銭感覚は狂っていたとしか思えない。

 

そして、遂に今までの利益をふっとばすぐらいの大損をしてしまった。

大負けしたときも、過去の統計を参考に、予想ソフトの予想買い目を購入したのだが、しょせん、統計であり、確率が99%であろうと、1%を引けば負けてしまうのだ。

 

この時の大負けに懲りて、競馬ソフトの抹消とともに大金を賭けての競馬は控えているが、G1レース等、話題性の高いレースが行われれる日や、台風等で天候がわるく外出を控えている日は、暇つぶし、お金儲けとして昔の栄光を思い出して、ついつい購入してしまい、あとからやるんじゃなかったと後悔する日々は1日や2日ではなかった。

 

最近では、2017年10月22日(日曜)大型の台風21号の影響で、朝から雨が降り続いており、終日自宅で、朝から夕方までネットで馬券購入を行い、約4万円の損失をだしてしまった。

負けている途中から、持病の胸痛に襲われていたのだが、このまま諦めたら競馬に費やした時間とお金が無駄になってしまう。賭けたお金と時間を「取り返そう」「プラスにしてからやめよう」という勝利したときの栄光を再びという、過去にこだわる思考にはまってしまい、結局マイナスで終了したのだ。

 

競馬が終了してからも、胸痛はおさまらず、痛みを紛らわそうとユーチューブで漫才をみて大笑いするも、同時に胸に激しい痛みが走り、まったくリフレッシュにならなかった。

 

■競馬での大負けを通して教えられた教訓

競馬での大負けを通しての教訓として、

「過去にとらわれる思考」

「ひとつのことに執着する行動」

「負けを取り戻そうとする思考と行動」

は、お財布のみならず、精神状態、身体状態ともに害でしかないことを痛感した。

 

競馬で負けることは昔からあったが、その時は、身体症状や精神状態に自覚症状がなかったが、その間、ストレスという病魔を飼い続けてきた結果、いまの体調不良と仮面うつの発症という負のスパイラルに陥っていると感じている。

 

その為、もし競馬をする場合は、お金儲けではなく、楽しませてもらう遊び代として勝っても負けてもよい金額でやめるようにしようと考えている。

みなさんにとっては、「何を当たり前のことを書いているのだ」とお笑いになるかもしれないが、ギャンブルにはまったことのある人には、僕の気持ちに共感して頂けると思っている。

 

■キタサンブラックに感動した

2017年12月24日(日曜日) 有馬記念が行われた。

この競馬は、お金儲けとかではなく、1つのイベントとして参加することにした。

 

有馬記念で引退するキタサンブラックへの餞別の気持ちで、キタサンブラックの馬券と、キタサンブラックが馬券内にこなかった場合の夢馬券を購入した。

 

結果は、みなさんご存知の通り、キタサンブラックがスタート直後からゴールまで先頭を守りつづけて勝利したのだが、その間、テレビ中継で武豊とキタサンブラックが人馬一体となって走っている雄姿をみながら、夢馬券が当たってほしいといった邪心で馬券を購入した自分が恥ずかしくなり、キタサンブラックに有終の美をかざってほしいという気持ちが一杯でレースを見守っていた。

 

今まで、競馬はお金儲けのひとつとして考えており、予想や結果も実物はみることなく、過去のデータをもとに予想・購入して結果に一喜一憂していたのだが、今回、キタサンブラックにはじめて、命の通っている騎手と馬の織り成す感動を味わわせて頂いたのだ。

 

■まとめ

2017年の競馬を通して、競馬のよい面とわるい面の両方を知ることができた。

わるい面として、精神、体調面の悪化と仮面うつの発症につながったが、その分、ギャンブルが自分の精神と身体に密接に影響を及ぼすものだということを知れた。ことは、大いなる収穫だったと思うようにしている。

良薬口に苦しというが、「ギャンブルはからだ(精神・身体)に悪し」ということだろう。それを知るまでに、高い高い授業料(馬券代)を払ってしまった。

 

また、2017年を終える前に、競馬はギャンブルという要素だけでなく、感動を与えてくれるものだというプラスの面を見せてもらうことができた。

その大事なことに気付かせてくれた、武豊とキタサンブラックに感謝の思いでいっぱいである。